環境反故〜love the EARTH? resist the EARTH?〜
未来世界を描いた物語の創作には、多大な想像力を要する。その時代の科
学技術の発展度合いを想像し背景世界を設定する。
「機動戦士ガンダム」という物語がある。増えすぎた人口問題解決のために計
画された宇宙移民が始まった年を宇宙世紀と名づけた世界の物語だ。
その物語が生まれた時点での現実の世界情勢では、人口は無尽蔵に増え続
けていくものと想定していたことだろう。しかし、もはやそのような想定は可能性
の乏しいものと思われる。
現実には地球にヒトがあふれ過ぎるような事態になる前に、人口増加を抑制す
る見えない力が何らかの作用を及ぼすだろう。
ヒトの活動により発生する二酸化炭素が温暖化に影響するという理屈は、まだ
仮定的な部分も残るものだという。原子力発電の環境的側面での利点は認め
られるだろうが、明らかにされない情報もあることを想定すれば、それに頼り切
るのも危険なことだ。
例えば、風邪で発熱した際は無闇に解熱剤を飲むべきではないとされる。発熱
という現象は、体内のウイルスを殺す目的で人体自らが起こしている活動のた
めだ。それは折角の身体の防衛機能を否定する行為だ。
その理屈で環境を捉えた場合、地球という生命体に住む増えすぎた生物を発
熱によって減らそうとしている現象が「温暖化」であるという見方ができる。
その時、「地球を守る」だの「環境保護」などという優しい言葉は適当ではなく、
地球の殺戮意思に対し、如何に抗い、生き延びるかという話になる。
地球の殺戮意思を如何に削ぎ、生物の生息を如何に偽装するのかという様
な、地球と生物との抗争的側面で判断した環境対策が必要となる。
重要なのは、殺戮の因果が明確なものであるかどうかだ。
因果さえ認識できれば、最悪の事態の回避が期待できる。
upload date:'08.04.26
環境保護の核心にあるものとは何か?
一見、それは地球のため、自然のため、環境のためという言葉と共に論じら
れ、崇高な精神を思われがちだが、その実態は「ヒトが住めなくならないよう
に」という、あくまでもヒトという種に主眼を置いた物であり、ヒトという生物の
ための理屈が根底にある。
ヒトが住めないような環境が惑星にとって悪い環境ではない。
殺人ウイルスや核・放射能に汚染された惑星がヒトにとって住み難いもの
であろうと、惑星の存亡になんら関わるものではない。
それを問題視するのは、ヒトが利己的視点で判断し、論じているためだ。
多少、核兵器の嵐が起ころうと、ヒトが絶滅するだけで地球の存亡には関
係のないことだ。環境問題、資源保護、核問題も、ある意味ヒトが利己的
であるために論じられるモノとさえ言える。
ヒトなどが、どれほどあがこうと地球を殺すほどのダメージは与えられない。
素手はもちろん、何らかの兵器を用いる事を前提にしてもコスト的な要素を
考慮すれば限りなく不可能に近い。それほどに存在規模が違いすぎる。地
球にとって核など、焼け石に水どころか、焼け石に蟻の涙(?)の様な存在だ
ろう。
絶滅危惧種の保護もまた、ヒトの利己的な視点により判断される要素を多
分に含むモノだろう。ヒトの生命に関わるウイルスの根絶には労力を割くの
だろう。ヒトにとって、ある程度は「死」との接点を残す事も必要なはずだ。
そして、過疎地域の衰退を嘆く声もまた、利己的と考えられる。自分にソレ
を守り、維持する能力がないのなら、他人に頼ってまでソレを維持したいな
どという利己的な感情は捨て、滅びゆくものは自然に任せるのが妥当なの
ではないか。
既に、市町村や学校は多くの統廃合を繰り返し、その名称は滅びの方向へ
と向かい出している。過剰な予算・資金を充ててまで、滅びの流れに逆らう
事は避けるべきだろう。
その利己的な様は、格差についての議論にも及ぶ。それぞれが都合の悪
い格差にだけ反発する。
殆どの動物は、怪我や病気になり自分で食料を得られない状況に陥れば
死を覚悟する。でも、人間はそんな状態になろうとも、他人に世話してもら
ってでも生き続けたいと欲する。
その資金に、他者からの手当やら保険などから多額の援助が含まれてい
るとしても。他者から食事の世話、更には排泄の世話までしてもらってでも、
生きようと欲する。
「ヒトは他の動物と違って高等な生き物だから互いが助け合う精神を持っ
ている」
とでも考えようか・・・。しかし、戦争が残ったままではそんな綺麗事も空しく
響く。
個人の趣向・言動・有り方にどうこう意見する気はないし、利己的である事
が悪いとも言い切れない。
しかし自然界であれば死すべき状態のモノが、ヒトだけが死を免れている
という事は、本来の自然界のルールに逆らった利己的な事であるという本
質は意識の片隅に置いておいても良いのではないか。
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