環境保護
個性教育
虐メの定義

イジメを取り巻く問題は、教員の立場などの問題だけではなく、指導方針や
思想の対立自体が整理されておらず、進展が観られない。

今更かもしれないが、「イジメ」の定義が余りに曖昧なように感じた。
「イジメは犯罪」といわれても、そうなんだろうか?と疑問が残る。
イジメ騒動の末に逮捕されるにしても、その容疑は暴行や窃盗としての形が
主なはずだ。

からかい・イジメ・暴行。現状それらの基準は不安定だ。
当然、受け手の感じる「痛み」の程度も個人差があるはずであり、線引きを
定めることは困難だ。

特定の人間に数人で馬鹿にした言葉を投げれば「からかい」なのか「イジメ」
なのか…。
特定の人間を大勢で無視すれば「イジメ」なのか何なのか…。
衣類や教材などを取られれば、「イジメ」なのか「窃盗」なのか…。
特定の人間が複数の人間から暴力を振るわれたら、「イジメ」なのか「暴行」
なのか…。

大きな体格の人間には小柄な人間が殴った程度では「痛み」を与えないか
もしれない。

イジメの判断は受け手の意思がポイントだと思う。
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例えば、以下の条件下にあるとする。
A=被害者
B=加害者
C=その他の人間

Aが肉体的・精神的に関わらず攻撃を受けて苦痛を感じた時、その時点で
はまだイジメではなく、AもしくはCが「その攻撃はイジメである」という意思
を周囲の人間へ示した時点で初めて「イジメ」が成立する。

また、その意思を受け取ったBもしくはCが、いかに稚拙な理屈であろうと
「イジメ」ではないという理論を説き、Aが真に納得してしまえば「イジメ」は
不成立となる。
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受け手が「イジメられている」という意思を周囲へ示すこと。それが重要な
のではないか。意思を示し、さらに周囲から意思の撤回要求があっても
屈しないこと。

別にイジメを発見出来なかった教師を弁護したいわけではない。しかし、
意思を示す最初の一歩が「自殺と同時」で、後から遺書により意思が周
囲へ伝達されるのでは非常に厳しい。
イジメにまつわる問題で教員を責める時は、受け手の意思が示されてい
たかどうか、という部分を重要視すべきだ。

イジメ的行為の程度も、受け手の感じ方は加害側との交友レベルが重
要であり、教員等に生徒間の親交程度の厳密な把握を求めることは酷
だ。
つまり、多くの場合、「教員がイジメを発見できない」というより、「生徒同
士の親交レベルの把握が困難であるためイジメの判断が難しい」という
ことだろう。

生徒同士の親交レベル次第で「窃盗」は「ちょっと借りた」、「暴力」は「じ
ゃれ合い」に成る。加害者の行為に対してどう感じるかという意思を示せ
るのは受け手だけだ。受け手それぞれの親交レベルを元に「イジメ」を判
断しその意思を示す必要がある。

教員が生徒同士の親交程度まで詳細に把握してたら、生徒から見れば
気持ち悪いのではないか。それは他人の趣向や内面的部分、休日のす
ごし方まで把握するという事だ。

つまりは周囲に対し意思を示さねばならない。被害者本人である必要は
ない。意思を示すのは傍観者でもいい。しかしネット上で匿名で「いじめ
られています」とだけ書いたって意味はない。極力、被害者が周囲の人
間から判断できるような情報を含んでいなければ意思を示した事になら
ない。

                      upload date '07.10.22

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